虫歯とはミュータンス菌などの虫歯病原菌が口の中の糖を利用して歯垢(プラーク)や酸を作り、その酸によって歯の表面が溶かされる病気です。
また虫歯のなりやすさには個人差があり、唾液の量や質、また食事のタイミングやその他生活習慣によって虫歯になるリスクは変わってきます。
虫歯にはC0~C4という段階があり、数字が大きくなればなるほど深刻であるということを示しています。
虫歯は深く大きくなると歯を失うリスクが高くなり、伴って治療に必要な期間や費用も大きくなってしまいます。
また、初期虫歯(C0)であれば歯に備わった再石灰化という力で治せることがありますが、C1まで進んでしまった虫歯は再石灰化で治ることはありません。
「もしかして虫歯かな?」と思ったら、ご自身の歯を守るためにも早期の受診をおすすめいたします。
歯医者さんになかなか行けない方の中には、「麻酔の注射が痛い…。」「歯茎に注射を打たれるなんてこわい…。」そのように感じていらっしゃるのではないでしょうか?
当院では、虫歯が小さく、削っても痛みが出なさそうだと判断できるものであれば、患者さんとご相談のうえで麻酔なしで治療をすることもあります。
なぜなら麻酔の注射も痛みの一つだからです。また麻酔を打つことによって生じる治療後の不快感(しびれなど)も患者さんにとっての苦痛の一つといえるかもしれません。
一方で、当院ではこちらの判断だけで麻酔なしの治療を強制することはありません。
なぜなら、麻酔をしないで治療することで痛みがあるかもしれないという恐怖感が強い方もいらっしゃれば、
少しの痛みであれば麻酔の注射なしでまずは始めたいという方もいらっしゃるからです。
大切なことは、麻酔による不快感が患者さんにとってどの程度辛いものなのかを、じっくりとお伺いすることです。
治療を進めていくにあたり、患者さんが抱えている不安をきちんとお伺いした上で、ご提案差し上げています。
また、麻酔なしの治療を希望された患者さんでも、お痛みを感じられた場合には麻酔処置を施しますのでお気軽にお声がけください。
当院では麻酔を行う際も痛みへの配慮は忘れません。麻酔が痛いと感じる原因は、針が刺さる時の痛みと、麻酔液自体が歯茎の中に入ってくる際の痛みです。
この痛みをなるべく抑えるために、当院では表面麻酔を塗って感覚を鈍らせてから通常よりも細い針をつかい、
ゆっくり麻酔を注入することで痛みは大きく軽減できます。丁寧な麻酔処置を行い、患者様が少しでも治療時にお痛みを感じないよういたします。
しかし炎症があまりにもひどい場合、麻酔がかなり効きづらいこともあります。
その場合は、飲み薬を服用してただくことで炎症をおさえ、日を改めて再度治療をする方法もあります。
このように炎症を抑えてから治療をすることで、治療時に感じるお痛みを減らすことができるケースがあります。
例をあげれば、化膿して腫れている場所を切開して一気に楽になるか、薬を飲んで徐々に引くのを待つ方が良いかをお選びいただけるようにしており、
炎症がひどい場合の選択には個人差があると考えています。
治療中の水で痛みを感じたことはありませんか?
特に冬の場合は、治療中にお口の中を流れるお水も、時に患者さんが感じるお痛みの原因となります。
当院が採用しているドイツ製のユニット(治療用の椅子)には、治療中に使うお水を温水にする機能が備わっています。
治療やうがいに温水を使用することで、過敏になっている患部への刺激を低減し、これまで多くあった“冷たい水がしみる”という患者さんの悩みをなくすことができます。
またこのユニットを導入している理由はもう一つあり、それは水が通る配管の消毒機能です。
昨今一部で話題になったこともありますが、歯科のユニットの中を通る水は水道のように常に流れ続けているわけではありません。
そのため滞留した水の中に雑菌が繁殖して衛生面に問題が出る場合があります。
当院のユニットでは、患者さんに害がない程度の低濃度の消毒液を循環させる機能があり、目に見えない水回りまで常に清潔に保つことができます。
その結果、身体への雑菌の侵入を防ぐことができています。目に見えない部分でも衛生面環境の整備を怠らないことは、私達の責任であると考えています。
保険の診療でも白い詰め物を使うことができることはご存知でしょうか?
もちろん全てのケースではありませんが、虫歯を削った後にコンポジットレジン(保険対応の白い詰め物)という材料を使用することができます。
コンポジットレジンで修復する際には色が自然の歯の色と違うということをよく言われますが、実はコンポジットレジンには様々な色があります。
当院では、様々な色や透明度の素材を準備しており、可能な限り患者さんの自然な歯の色に近づけた修復を行っています。
例えば、光が当たったときに透けてしまいそうな部分は、透明度が低い材料をベースにして、
その上に自然歯と近しい透明度をもった材料を重ねて詰める・被せるをしなければなりません。
ほんの小さな手間ですが、高い費用をかけずとも、元の歯の色に近しい状態は再現することができます。
しかし、先ほど述べたようにすべてのケースにコンポジットレジンでの修復が出来るわけではなく、どうしても素材の性質上、割れやすい部分などには使用できません。
患者さんお一人で判断することが難しい部分だからこそ、歯科医師としての適切な判断をもって患者さんに正しい情報を伝え、
患者さんが品質の面も価格の面も納得できるベストな選択のサポートをします。
一番初期の虫歯です。歯の表面には白濁がみられ、歯に穴はあいていません。痛みなどの自覚症状はなく、ご自身での発見は難しいと思います。
歯を削る必要はなく、適切なブラッシングを行うことで元の健康な状態に戻る可能性があります。
歯の検診などに定期的に通う習慣が身についているかどうかが、ご自身の歯を削らずに済むかどうかの分かれ道です。
エナメル質が溶け、見た目では表面が黒ずんだり茶色くなったりしています。
しかし痛みはなく、検診において見た目やレントゲンで見つかるケースがほとんどです。
前歯や奥歯の溝であれば保険の白い歯であるコンポジットレジンで対応できます。
それ以外の場所は金属やセラミックの詰め物(インレー)での対応になります。
虫歯がエナメル質の内側の象牙質に達した状態になります。
象牙質はエナメル質により軟らかい組織なので、むし歯の進みかたが速くなります。その点には注意しましょう。
C1 と同様に前歯や奥歯の溝であればコンポジットレジンを充填することで対応が可能です。
しかし範囲が大きい場合は、削ったあとに歯型を取った後に金属やセラミックの詰め物(インレー)を作り、欠損部を修復します。
症状としては、冷たいものがしみたりする場合や甘いものを食べた際に痛み感じます。
虫歯が象牙質の内側の歯髄に達したものです。
この段階では、歯髄に細菌が進入し激しい痛みを伴うことがあります。具体的にいうと、食事中に痛くなる、夜中に痛くなるなどの症状が出てきます。
出来るだけ神経を取らないようにするため、鎮静効果や消毒効果のある薬を入れて、痛みが落ち着くかどうか様子を見るケースもあります。
万が一痛みが出る場合、もしくは歯髄の炎症が重度な場合は、歯髄組織を除去した後で根管内を消毒し、シーリング材を用いて充填します。
根管治療について詳しく知りたい方はこちら
また歯髄が死んでしまった歯は脆くなりますので、クラウンなどの被せ物をします。
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歯冠が溶けて無くなり、根の部分だけが残っている状態です。
神経が死んでしまい、痛みを感じなくなっているケースがほとんどです。
C3の場合と同様に治療し被せ物をするか、やむを得ない場合は残った歯根部を抜歯さざるを得ない場合があります。
抜歯後は傷が治った後に、ブリッジ・部分入れ歯・インプラントなどの方法で補うことになります。
歯垢の主体である虫歯菌が酸を作るため、その酸が歯を溶かして表面に穴が開き虫歯となります。
主にきちんとブラッシング・デンタルフロスが出来てない事により、歯の表面や隣接している面に歯垢が溜まっていきます。
また、酸性の飲食物(Ex.コーラ、スポーツドリンク、黒酢、乳酸飲料など)を長時間に摂ることで、口の中が酸性になる事も虫歯の原因となります。
歯の表面に浅い穴が出来ても初期は痛くありません。
虫歯が進行して象牙質(歯の表面の奥にある層)まで届くと、甘い物や冷たい物の刺激が歯の中心部にある歯髄(歯の神経)まで伝わり痛みが出始めます。
などがあります。
【要観察】
虫歯になりかけた要注意の状態で表面が白く濁ったり、溝が茶色くなることがある。フッ素で改善できる事もある。
【初期段階】
歯の表面のエナメル質が溶けて黒く小さい穴が開いた状態。症状はほとんどなし。
【中程度】
エナメル質の奥にある象牙質まで虫歯が達した状態。冷たい物や甘い物がしみる。
【重度】
象牙質のさらに奥にある歯髄(歯の神経)まで虫歯が達して炎症を起こした状態。冷たい物や温かい物がしみる。さらに進行すると強い痛みが生じる。
【末期】
歯の形が崩れて歯根だけになった状態。歯髄(歯の神経)が死んでいれば痛みは感じません。
最悪抜歯になります。
虫歯を放置すると歯の神経に達して強い痛みが数時間から数日間続きます。
更に放置すると歯の形が崩れて最悪抜歯する事になります。
歯垢を溜めないように効果的な歯磨きをする。
口の中を酸性にしないため、酸性の飲食物に気を付け継続的に飲食しない。
上記のことに気をつけながら、定期的にクリーニングと定期検診を受けてください。
C3やC4まで虫歯が進行してしまっている場合に行う可能性がある治療です。歯髄を取り、根管内の清掃・洗浄・消毒を行うことで根管内の痛みや炎症を抑えます。
根管の形は人によって違い、根管の形がまっすぐで簡単に治療できるケースもあれば複雑で治療が大変なケースもあります。
なので治療回数が一回で終わることは少なく、複数回かけて治療を行いますので、場合によっては長期の治療になります。
しかしこの治療をしっかりと行わないと、いくら良いかぶせ物をしても長持ちすることはありません。
STEP1:抜髄
虫歯に冒されている神経や血管を取り除く必要があります。理由としては、酷い炎症を起こしている歯髄は治ることがなく悪化をし続ける一方なので、
きちんと取り除かないと痛みがなくなることはないからです。
SSTEP2:根管の深さを測る
根管の深さを専用の器具で測ります。測る理由は、根の先まできちんと薬を入れる必要があるからです。
SSTEP3:根管を洗浄・消毒する
深さを計測した後、内部をきちんと洗浄し、消毒します。消毒をきちっと行うことで再発のリスクを減らします。
STEP4:根管内部に薬を詰める
根っこの先まで薬を詰めます。空洞ができてしまうと細菌の温床になってしまうので、空洞ができないようにしていきます。
STEP5:クラウンの装着
神経を抜いた歯はもろくなってしまうので土台(コア)を立て、最後にかぶせ物(クラウン)を装着します。
詰めたりかぶせたりすれば治療が完了するわけではありません。治療後も状態を見せに来ていただきたいです。
院長自身が過去に患者となった経験を踏まえると、治療後に再びお痛みが出る場合もあります。その症状は次第に消えていくのですが、
少しでも不安に感じたらお気軽にご相談下さい。患者さんが完治されて普段の生活に戻るまで、当院では患者さんをサポートします。
また、普段の生活に復帰されてからが本来のメンテナンスのスタートです。
例えば詰め物やかぶせ物はあくまでも自然歯とは固さが違うので、歯がすり減る度合いが違い、噛み合わせが悪くなってしまうリスクがあります。
また、治療した歯に歯垢(プラーク)が再度付着して別の部分が虫歯になってしまうリスクもあります。当院では患者さんが二度と辛い思いをしないように、お口の健康全体をお守りします。
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